もうボロボロ泣いてしまいました。
漠然とした悲しみや喪失感、虚しさが痛いほど伝わってきて。
『ブロークン・イングリッシュ』
ジャケットから、おしゃれな恋愛映画かなと思っていましたが、かなりリアルなアラサーの女性のための映画でした。
リアルなんだけど、なんとも表現しがたいアラサー女性(アラフォーも)の心の中をみごとに表現しているなぁと。代弁してくれている感じです。
美人で性格も良くて仕事もバリバリできるのにシングル、っていうアラサー・アラフォー女性、結構いますよね。
「なんでこんな素敵な人がシングルなの!?」って思うくらい。
でもそういう人って、何かしら多くの人とは違うところを抱えていたりするんですよね。
純粋すぎるとか
まじめすぎるとか
傷つきやすかったり、繊細すぎたり
いつまでもドリーミーだったり
優しすぎたり…

特にこの映画の中のバスタブのシーンが心に突き刺さりました。
(これから映画を見るから知りたくないという人はスルーしてください)
付き合っている人はいるの?
- 今は君だけだよ
別の人とも付き合う?
- 誰かを好きになったら
(中略)
私たちなにしてるの?
- 風呂に入ってる
なぜ(さっき)愛の話をしていたの?意味のある関係なのかしら
- わからない。契約するわけじゃない。お互いに出会うだけだ
っていう…。
ノラの表情、ジュリアンの情熱と優しさ。
愛し愛されたいけれど束縛したくないしされたくない、
けれど確かな何かが欲しい、なにかの証にすがりたい、
愛したいけれど終わりが来ることを考えてしまう、何も望まない方が傷つかなくていい…
でも本当は、永遠のなにかが欲しい。
そういう思いを私も抱えていたので、とてもとても心に刺さりました。
30代女性ってそういう時期なんだなぁ。やりどころのない不安感。
恋愛への諦めもあるし、希望も捨てられないし。
たまにどーっと押し寄せる「孤独」とか。
この映画を見てよかったです。
もう一回見て癒されようと思います。この映画には魔法があるから。